◆正社員から個人請負契約に切り替えられる例が増えています。 ◇労働者保護の対象外に 団結権認めない判決も 労組、弁護士ら危機感 これまで企業が雇用契約を結んで社員に任せてきた仕事を個人請負契約や委任契約にするケースが増え、トラブルが続出している。 大卒で信販系の会社に就職し、事務を担当していた東京都内の女性(24)は就職の約1年後、会社から「仕事も十分覚えたので、個人請負契約に切り替える」と言われた。「みんなそうしている。収入も増える」と言うので了承した。仕事や働き方は以前と同じで収入は1割増えた。 だが、給与支払いの内訳を見て驚いた。雇用保険や年金、健康保険などの欄がなくなっていた。会社は「個人事業主なんだから全部自分持ち」。女性は「収入増なんて、社会保険料を払ったらマイナス。正社員で就職したのに、解雇されたようなもの」と唇をかんだ。 個人請負契約を結ぶ個人事業主とされたことで、働き方は