私は宇多田ヒカルのことをちゃんと、一度書いておくべきだ。appleTVのSiriに「宇多田ヒカルをかけて」と伝えて、それから5分後に急にそう思った。宇多田ヒカルがデビューした時私は小学生だった。音楽なんてそんな詳しくなくて、ツタヤというシステムもまだ把握していなかった。流行を追うことにほとんど熱心ではなくて、スキー旅行だとかそういうもののときにバスでかかる音楽を聴いて、今はKinKi Kidsという人が人気なんだ、とか、SMAPという人がクラスメイトの話題になることが多いとか、そういう把握のしかたをしていく。宇多田ヒカルという人は、そんな私の子供時代に登場した。そして私が初めてアルバムを買ったアーティストだった。 私が書いた詩のなかに、こんな一文がある。 「宇多田ヒカルを聴いて、思い出すのが校庭の匂いなら、きみの幼少期は最高なもの。」 (詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』収録) たぶん
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