クルーグマンのリベラルとは何かを考え続けている。現在到達した私の結論は、リベラルとは自分の周りをよくすることで自分もよくなるという「三方よし」の思想であるということ。富裕層の富裕層による富裕層のために、民主主義があるのではない。本来力のある人達こそがリベラルを目指すべきなのだ。そこに、社会も、人も、自分も鼎立しうる未来がある。確かに本来はリベラルとは政治的主張を表す言葉である。しかし、クルーグマンにおいては、この言葉は民主主義の理想を示しているように私には想える。リベラルを自認するクルーグマン教授は不況がお嫌いだ。ここから始めよう。 クルーグマンが不況がよくないというのは、基本的には仕事を失う教師がでることや、職業訓練や、必要十分な教育を受けられなくなる世代が生じるからだと言う。決して、国ありきの発想ではない。彼が非難するのは、中途半端な金融政策、政府支出の政策によって、不況対策が十分とれ