口内を不衛生な状態にしていると全身の健康に悪影響を与えてしまうことは以前から指摘されている。歯垢(プラーク)を主な原因として起こる歯周病が、糖尿病や心疾患などと深く関わっているとされているのだが、最新の研究によると “癌による早死” をも引き起こす可能性があるという。 スウェーデンにあるカロリンスカ研究所のビルギッタ・ソーデル教授率いる研究チームは、1985年から2009年までの24年間にも及ぶ調査結果を公表した。彼らは、研究開始当初30~40代だった男女1390人を対象に歯と全身の健康状態を調査し続けた。 1985年の研究開始にあたり、まず被験者たちの歯垢や歯石の量、歯周病の進行具合など口内の衛生状態を記録した。さらに、喫煙や飲酒など健康に害を及ぼす生活習慣についても聞き取り調査を行った。 そして24年経った2009年、被験者のうち58人が亡くなっており、そのうち35人の死因は癌であるこ