JR西日本の列車に設置された防護無線の予備電源装置のヒューズが抜き取られた事件で、大阪府警捜査1課と阿倍野署は21日未明、JR西・天王寺車掌区の車掌藤田博和容疑者(49)(京都市下京区)を偽計業務妨害、器物損壊容疑で逮捕した。 藤田容疑者は「会社への不満」を動機に挙げ、「車掌の仕事に疲れ、ストレスがたまっていた」と供述している。職場の異動を希望していたといい、府警はさらに動機を追及する。 発表によると、藤田容疑者は4月上旬、乗務中に最後部にある運転室内で、予備電源装置のカバーのネジを所持していたドライバーで外し、中のヒューズを抜き取って損壊。JR西に緊急点検をさせるなどして業務を妨害した疑い。 JR西は4月30日の定期点検の際、1両で確認し、5月11日までに約2800両を緊急点検、17両で被害が判明した。JR西は同日から順次、予備電源装置のカバーにあるネジ部分に封印シールを張る作業を始めた