待望の翻訳。1995年の原書刊行から13年。音楽を巡る思考。というもので、これほどの本に出会えることはなかなかない。鋭く批評的でありながら、音楽と響きの関係性を、時に詩的に、時に論理的に語っていく……。ある種の音楽=サウンドの魅惑に憑かてしまった者にとって、途方もなく豊かな時間を与えてくれるはずだ。いわば、音楽と環境をめぐって、時と場所が溶け合う、(音の)海の中をたゆたうような読書体験……。 本書に登場する音楽家の名前を幾分か恣意的に挙げてみると、クロード・ドビュッシー 、イーゴリ・ストラヴィンスキー、エドガー・ヴァレーズ、サン・ラ、チャーリー・パーカー、オーネット・コールマン、ジミ・ヘンドリックス、マイルス・デイヴィス、カールハインツ・シュトックハウゼン、リー・ぺりー、ブライアン・ウィルソン、ブライアン・イーノ、アーサー・ラッセル、ドン・チェリー、ジョン・ケージ、ハロルド・バッド、ジョン