梅田さんのフォーサイトの連載「シリコンバレーからの手紙」の最新号が、ウェブにアップされていた。前途ある高校生に書き送った言葉 読みながら、学寮時代に起きた後輩Gとの一件を思い出した。 たしか俺が博士課程に入った年だったはず。ある日、真夜中を過ぎた頃にノックの音がしたのでドアを開けてみると、蛍光灯が切れた暗い廊下に当時大学3年生のGが立っていた。Gとは同郷、会話は九州弁。 「こぎゃん夜中になんか用か?」「はい、一言挨拶に来ました」「なんの挨拶か?まぁ中に入れ」「いや、ここでよかです」「そうか。で、挨拶てなんか?」「明日大学に退学届ば出します。 これまで世話になった先輩には挨拶ばしとこうと思って来ました」「なんば言いよるとか!とにかく部屋に入れ、部屋に。話ば聞くけん」 引っ張るようにして狭い寮部屋の中に座らせ(正座させた訳ではない)話を聞いた。Gは大学の講義の質の低さに幻滅して、友人と起業する