投資工学開発部 吉野 貴晶 金融情報誌「日経ヴェリタス」アナリストランキングのクオンツ部門で16年連続で1位を獲得。ビックデータやAI(人工知能)を使った運用モデルの開発から、身の回りの意外なデータを使った経済や株価予測まで、幅広く計量手法を駆使した分析や予測を行う。 株式市場にはリターンのリバーサルとモメンタムという2つの対称的な現象があります。リバーサルとは、過去のある一定期間で下落が大きかった銘柄の株価は、その後“反転”してリターンが大きくなる現象です。一方、モメンタムとは、過去の一定期間で上昇が大きかった銘柄の株価はその後も”勢い“が続いてリターンが大きくなる現象です。前号(No.38)では、(1)過去1カ月間の短期サイクルではリバーサル傾向、(2)1カ月前までの11カ月間の中期サイクルではモメンタム傾向が見られることを解説しました。今号では、(3)12カ月前までの24カ月間の長期