モダンPM技法の三本柱の一つである、EVMS(Earned Value Management System)について、しばらく解説してきた。EVMSでは、横軸にプロジェクト開始からの日付、縦軸に金額をとったグラフをよく用いる(理屈の上では、別に金額に限る訳ではなく、成果物の数量を表す単位、たとえば床面積m2とか設計図面数でもいいのだが、現実には金額を使うことが多い)。そしてこのグラフの上に、計画線PV・実績線AC・出来高EVの3本の線を描いていく。 EVMSでは、スケジュール差異SV(=EV-PC)と、コスト差異CV(=EV-AC)を主要なKPIとして見ていく。両方とも、プラスならば良好、マイナスならば問題を表す。つまり、グラフで言えば出来高EVのカーブが、計画線PVや実績線ACのカーブよりも上に来ているかを、まず注目する訳だ。 そして一般に、プロジェクトという活動は、最初はゆっくり立ち上