常総市水海道宝町の映画館跡地で7日、一夜限りの野外映画上映会「懐かシネマ」が開かれた。「フィルムコミッション日本一」と銘打った町おこしの一環で、昨年に続き2回目。商店主が企画した。10月10日に予定していたが、その1カ月前に東日本豪雨による水害が発生。ようやく開催できた今回、込めた願いは商店街の「復興」-。(海老原由紀) ◇ 懐かシネマは、婦人洋品店社長の羽富都史彰(はとみ・としあき)さん(56)が企画し、映画館の元オーナーの息子らと共同で平成26年4月に第1回を開催した。6年前の市のイベントで、羽富さんが昭和初期の町の写真を展示し、多くの人から「懐かしい」「映画館の復活を」との声が寄せられた。これがきっかけとなった。 映画館の元オーナーとは、今は亡き東郷通行さん。夫婦で2階建ての芝居小屋を改装して昭和21年に「宝来館」という名で営業を始めた。娯楽がない時代に多くの客でにぎわったが、テレビ