17日、石川県金沢市で開催中の映画祭に、福島県本宮市の本宮映画劇場館主・田村修司氏が来場し、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』さながらのエピソードを披露した。 福島県にある本宮映画劇場は、1914(大正3)年に設立されたが、テレビの台頭により1963(昭和38)年に休館。田村氏自身は自動車のセールスマンに転職したものの、およそ50年もの間、劇場を手放すことはなかった。劇場の再開を夢見て私財を投じてフィルムやポスターを買い集め、再開の見込みがない中、コツコツと劇場内と映写機のメンテナンスを続行する彼を、好奇の目で見る人もいたという。 しかし、そんな本宮映画劇場が2008(平成20)年に45年ぶりの上映会を開催し、大きな反響を集めることになる。先の東日本大震災でも、建物は一部損壊するものの倒壊することなく、映写機とスクリーンも無事だったという。そして2年後の2014年、映画館は築100年と
岩手県沿岸部で唯一の映画館、宮古市の「シネマリーン」の劇場内に、東日本大震災からの復興を願う黄色いハンカチが飾られている。同映画館が昨年から続ける被災地での無料巡回上映が100回を迎えるに当たり、全国に提供を呼び掛けた。今は集まった340枚の一部が館内を彩り、地域が幸せに戻れる日を待ち望んでいる。 100回目の上映はことし5月27日、宮古市田老の市保養施設「グリーンピア三陸みやこ」敷地内の仮設住宅で開かれた。上映作品の「幸福の黄色いハンカチ」(山田洋次監督)に合わせ、全国に黄色いハンカチの提供を呼び掛けたところ、映画ファン、市民、映画館などから届けられた。 既製のハンカチはなく、すべて黄色い布を加工した手作り。「ハッピーエンドが訪れますように」などのメッセージがつづられている。映画の舞台となった北海道夕張市の市民からも50枚が寄せられ、「夕張も厳しい生活を強いられています。夢のある街を
福知山市広小路通りの福知山シネマは、館内の上映設備をデジタル化し、5月25日から立体的に映像が見られる3Dでの上映を始める。これに伴い、最新の音響設備の導入、男女洋式トイレの整備などにも取り組み、「居心地の良い空間」をつくる。こうした展開には多額の投資が必要だが、志摩敏樹オーナーは、文化の一つである映画館の灯をともし続けたいとの思いで、整備に踏み切る。 国内では長い間フィルムで映画が上映されてきたが、最近は撮影した映像フィルムを一度デジタルデータに変換し、コンピュータで編集作業や特殊効果を加えた上で再びフィルムに戻す方法が取られている。 フィルムの場合、これを扱うコストや時間、デジタル変換する手間などが必要で、さらにフィルムは表面の磨耗によって上映時に映像の傷やちらつきなどの弱点もあった。 デジタル化によってこうした課題は解消できるが、導入には多額の投資が必要で、国内ではなかなか浸透
一粒一粒は小さいけれど…やめられない、とめられないおいしさ!そう、ポップコーンは映画館を救うのさっ! - Joe Corrigan / Getty Images 『アバター』が世界的大ヒットを記録したことで続々と製作されている3D映画だが、今後はこれまでのような利益を上げることはないだろうという調査結果が発表された。映画館側にとっては、3D鑑賞料金よりもポップコーンの売り上げの方が利益になるのだという。 『アバター』のジェームズ・キャメロン監督が放つ、新たなる3D作品!映画『タイタニック 3D』フォトギャラリー 現在、全世界興行収入ランキングトップ10の内、『タイタニック』など後に3D版が制作されたものも含めれば、実に8作品が3D作品。とりわけ昨年は、大ヒットを記録した『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』『パイレーツ・オブ・カリビアン/
スクール・シネマ・パラダイス:映画館へ行こう! 中高大生が上映会企画−−金沢 /石川 毎日新聞 3月20日(火)15時0分配信 県内の中高生や大学生が企画した映画上映会「スクール・シネマ・パラダイス」が、金沢市香林坊2の映画館「シネモンド」で開かれている。23日まで、03年に解散したバンド「たま」の現在を追いかけたドキュメンタリー「たまの映画」(10年、今泉力哉監督)を上映する。20日にはたまのベーシストだった滝本晃司さんらを招いたトークイベントもある。学生らは「同世代の若い人に、映画館に足を運ぶ楽しさを知ってほしい」と意気込んでいる。 上映会は文化庁の主催事業。映画館に足を運ぶことが少なくなったとされる若い世代に映画の魅力を知ってもらう目的でシネモンドが実施。公募で集まった約10人の中高大生がスタッフとして昨年末から月に数回、協議を重ね、学生たちは上映作品として「たまの映画」と、もう1
被爆後の広島の復興の歩みを刻みながら市民に親しまれてきた広島市中区新天地の映画館「広島宝塚1・2・3」(鳥山義博支配人)が31日、最後の上映を終えファンに惜しまれながら60年の歴史に幕を閉じた。同館は昭和26年に「新天地劇場」として開館し、46年に現在のビルに移転した。移転後の40年間では1600万人以上が映画を楽しんだ。館内では歴史をふり返る展示も。36年間通ったという同市安佐北区の無職、山本一夫さん(59)は「町中の映画館が次々に姿を消してしまい、寂しい」と話した。 【関連記事】 タトゥー条例で消えた 海水浴の若者 首相夫人は美声の持ち主「良妻賢母」 橋下知事「民主党のルール分からない」 なでしこ公式練習で「スパイク禁止」 陣内“新社長”で番組続行案が浮上! 急速に普及しつつあるスマートフォン 回線がパンク寸前だ
俳優の妻夫木聡と松山ケンイチが8日、公開中の主演映画『マイ・バック・ページ』の山下敦弘監督とともに、一般客を招いてティーチ・イン(討論会)を都内で行った。妻夫木は批判を恐れず、日本映画界について言及。「映画の興行を回しているのはテレビ映画ばかり。一方で、ほかの国に発信できるような映画を作るチャンスが小さくなっている。自分たちがどういう映画を作っていきたいのか、作る側の立場として変わっていかないといけないと思う」と真摯に話した。 【フォトギャラリー】妻夫木&松ケンが初共演 衝撃と感動の映画 場面カット一覧 二人は同作を鑑賞した観客からの率直な感想を聞き、質問にも丁寧に応えること1時間あまり。松山は、同作の時代背景と東日本大震災が起きた後の今の心境重ね、「土日のどちらか、行ける時は車で日帰りできる福島にがれき撤去のボランティアに行っている」と明かした。「僕、本当にバイトをしても不真面目だっ
スタンリー・キューブリック監督の「失われた」脚本が、死後11年ぶりに映画化へ 4月16日0時26分配信 シネマトゥデイ 故スタンリー・キューブリック監督が、1960年代に製作に着手しながらも中止となってしまった伝説の映画が、スカーレット・ヨハンソンとサム・ロックウェルの共演で現代によみがえることとなった。 この作品は、キューブリック監督と小説家のジム・トンプソンが1950年代に脚本を執筆した「ルナティック・アット・ラージ」(原題)で、1956年のニューヨークを舞台に、精神病院から抜け出した殺人犯をめぐるストーリー。当時、映画『スパルタカス』のオファーを受けたキューブリック監督は、製作を一時中断、その後脚本が行方不明となり、映画化が頓挫してしまった。 キューブリック監督が亡くなった1999年、義理の息子に当たるフィリップ・ホッブス氏が遺品の整理をしていた際、この脚本を見つけたそう。ホッブ
【パリ時事】20世紀を代表するフランスの文化人類学者・思想家で、西洋中心型の近代的思考法を内側から批判する「構造主義」を発展させ、「悲しき熱帯」「野生の思考」などの著作で知られるクロード・レビストロース氏が10月30日死去した。100歳だった。家族に近い筋が3日、AFP通信に語った。 ブリュッセルでユダヤ系フランス人の画家の家に生まれ、パリ大学で法学と哲学を学んだ。1935〜39年サンパウロ大学に赴任し、ブラジルの先住民社会に関する民俗学的調査に没頭。41年、ドイツ占領下のフランスを逃れて渡米、構造主義の言語学者ヤコブソンと知り合い、影響を受けた。 ソシュール、ヤコブソンらの構造言語学の方法を文化人類学に導入、構造人類学を構築し、ブラジル滞在中の体験を盛り込んだ名著「悲しき熱帯」(55年)で脚光を浴びた。 59年高等教育機関コレージュ・ド・フランスの社会人類学講座の初代教授となり、「
手作り感がかわいい「おかやま街歩きノオト」(左上)。一般誌に劣らない体裁の「てくり」(下)と地図付きで金沢観光ガイドとして人気の「そらあるき」は全国各地に取扱店がある(写真:産経新聞) ■「作りたいもの自由に作る」 盛岡、金沢、岡山など地方発の自主制作冊子が、全国で読まれている。名所・旧跡や名物ではなく、住民目線でとらえた普段着の街の魅力を伝えるのが特徴。ここ数年広まった「リトルプレス」と呼ばれる形態で、カフェや雑貨ショップなどで販売されている。大手の流通ルートを通さない自主流通だが、中には全国に取扱店が広がっているものもある。(寺田理恵) 地方発の冊子ずらり…東京堂書店神田本店のリトルプレスコーナー 身近な歴史に触れる楽しみを、写真と文章でつづる「おかやま街歩きノオト」は、A5判20ページで350円。個性的な本を扱う書店やカフェなど6カ所で販売されている。発行者は岡山市の福田忍さん
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く