家庭部門にもCO2排出の責任アリ? 日本における1人あたりの二酸化炭素(CO2)排出量は約9.0トンとなっており、英国(5.7トン)やフランス(5.2トン)、イタリア(5.8トン)など環境先進国と比較するとかなり多い(UNFCCC、IMF、IEAなどから筆者算出、2018年)。主要国において日本と同レベルかそれ以上にCO2を排出しているのは、欧州における工業生産の多くを担い、日本の2倍の輸出を行っているドイツと、石油をバラ撒くような生活をしている米国だけである。 日本のCO2排出量が多いのは昔から変わっておらず、国連の気候変動枠組条約の基準年となっている1990年以降、日本の排出量はずっと上記3カ国を上回っている。 日本のCO2排出量が多いのは、社会全体として低炭素化が進んでいないことに加え、石炭火力発電所に大きく依存しているからである。菅首相が所信表明演説で表明した2050年までの温暖化
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