北朝鮮戦には右ひざをテーピングで固めて強行出場。渾身のタックルで世界への扉を押し開いた 【写真:川窪隆一/アフロスポーツ】 19時20分。両チームの選手たちがポジションに散っていく。青の10番は右ひざにテーピングをぐるぐるに巻いて、攻撃的なMFの位置についた。するとキックオフ直後、立っているだけで精いっぱいの彼女が相手ボールに襲い掛かった。体重の乗ったショルダータックルが、相手選手を突き飛ばす。相手はたまらず尻もちをつき、こぼれたボールを日本が展開してシュートまで持ち込んだ。 このプレーの持つ意味は大きい。体の強さは北朝鮮のほうが上、という事前の評価を吹き飛ばしたばかりか、過去何年勝っていないだとか、直接対決で何連敗中だとか、そういった数字もすべて、澤がたったワンプレーで吹き飛ばした。目の前に立ちはだかる重い扉を、満身創痍(そうい)の体で押し開く渾身のタックルが決まった瞬間、日本の女子サッ
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