教職員は徒歩通勤で子どもを守れ──公園までの行き来、熱中症、性犯罪 杉田聡 帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史) 歩道も路側帯もない「通学路」でトラックが小学生の列につっこみ、2人が死亡し、1人が重体、2人が重傷となった「八街事件」に関連して、学校教職員が歩いて通勤すれば通学路の危険性を身をもって理解できると、先に論じた。 子どもの通学路を学校教職員・教委関係者は歩いて通勤すべきだ だが教職員が歩いて通勤することで得られる利点は、他にもおよぶ。以下、4点について記す。 生徒の異なる面を知る 私が小学生の頃は、教員は生徒といっしょに歩いて通勤したものである。自宅から、もよりの駅やバス停等から。その時期の光景を今でも思い出すが、教員の、学校では見られない別な顔を見て意外に思い、あるいはふだん渋面しか見せない教員に親しみを覚えたりした経験がある。 教員にとっても同じだったと想像される。学校では、