ドイツのメルケル前首相の件についてはこのコラム欄で書いたばかりだが、メルケル氏は7日、ベルリンで開催されたアウフバウ出版とベルリーナーアンサンブルが主催したイベントで独週刊誌シュピーゲル誌の記者のインタビューに応じ、16年間の政権時代のロシアへの融和政策について、昨年12月の退任後、初めて語った(「メルケル前首相が沈黙する理由」2022年6月4日参考)。 メルケル氏はロシアへの融和政策を弁明し、ミンスク合意を例に挙げて、「その合意がなければ状況はさらに悪化していたかもしれない。外交が成果をもたらさなかったとして、その外交が間違いだったとは言えない」と述べ、「ロシアとの取引でナイーブではなかった。貿易、経済関係を深めることでプーチン氏が変わるとは決して信じていなかった」と弁明。 プーチン氏がその後、戦争に走ったことに対し、「言い訳のできない、国際法に違反する残忍な攻撃で、如何なる弁解も許され