センターバックからボランチにコンバートされ、輝きを放っている選手が、闘莉王(浦和)のほかに、もう1人いる。今季開幕からボランチに固定されて全試合にフル出場し、今や「彼抜きのボランチは考えられない」と横浜M・桑原隆監督に言わしめる松田直樹である。 闘莉王同様、恵まれた体格を生かした激しい守備に加え、攻撃センスが光る。12日の柏戦では、ロニーの来日初ゴールをアシストし、後半にも鮮やかなパスカットから2点目につなげていた。シンプルな展開だけでなく、縦方向への崩しのパスの意識の高さが、チームの攻撃にアクセントをつけている。 本人は慣れないポジションに「日々勉強ですよ」と謙虚ながら、「やっていて楽しい部分がある」。河合の負傷による“代役”としてのスタートだったが、今はボランチにもやりがいを感じているようだ。 実は桑原監督が松田を最も評価する点は、常にバランスを考え、献身的に走る「フォア・ザ・チーム」