10月10日、財務省より発表された日本の8月国際収支統計は経常収支が8月としては現行統計開始以来で最小の黒字589億円にとどまった。すでに発表済みの8月貿易統計が2.8兆円と史上最大の赤字を記録しているため、低水準の経常黒字は予想されたものではある。 (本記事はグラフと併せてご覧ください。外部配信先ではグラフを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でご確認ください) 商品市況は夏前にピークアウトしているものの、輸入統計における鉱物性燃料価格へ反映されるにはしばらく時間がかかる。また、時節柄、円安で輸入金額が押し上げられているというデメリットがクローズアップされやすいが、第一次所得収支黒字が円安で膨らんでいるという実情も踏まえ、総合的に評価されるべきではあるだろう。 単純に「対外収支の赤字が大きいのは円安のせい」という主張に帰着させようというのは乱暴である。基本的には商品市
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