グラフは、米バーモント大学の研究グループが09年6月に発表した報告書からのもので、過去の原発建設に実際に要した費用や当時の建設費の見積額などをまとめている。実際の建設費がキロワット当たり9000ドルに上るものもあることが分かる。2000年以降は、実績ではなくさまざまな研究機関や業界、投資家などが行った将来の原発の建設コストの試算値で、機関によって幅があるが、場合によっては10000ドルを越えるとの試算もあることを示している。 多くの産業部門では、業界が発展し、経験を積み、関連技術も進歩するのとともに、一定の業績を上げるのにかかる費用は低減していくのが普通だ。これは「コストの学習曲線」などとも言われる。だが、原発の場合、グラフから分かるように、年を追えば追うほど、総容量が増えれば増えるほど、1キロワット当たりの発電容量に対するコストが増えていることが分かる。米国の専門家はこれを「原発の負の学