宇都宮地検は14日、20代の男性事務官が捜査関係記録680点を持ち出し、処理せず放置していたことを明らかにした。同地検は公用文書毀棄(きき)容疑などで捜査していたが、同日付で起訴猶予処分。停職6月の懲戒処分とし、男性事務官は依願退職した。 同地検によると、この事務官は平成26年4月ごろから今年4月6日、担当事件の捜査関係書類など739点について、事件記録としてまとめ保管するなどの事務処理を怠って放置。昨年4月以降、このうち680点を自宅やレンタカーの中に隠していたとしている。 4月6日、地検職員が事務官が担当した事件の関係書類がなくなっていると問い合わせたところ、「自宅に持ち帰った荷物の中にあるかもしれない」と説明。自宅に職員が同行し書類を発見したことを発端に大量の放置が明らかとなった。 事務官は主に公判に関する業務に従事。昨年12月、放置を取り繕うと、裁判所の略式命令が不送達になった被告