「イベント集客は63名だったんだね。お疲れさま。目標が60名だったから、よくやった」 と部下を労い、報告を受け止めたうえで、 「それで、イベントで集客したお客様の中から営業できそうな見込み客は、どれぐらいあったかな?」 と質問したら話が噛み合い、 「それなら7名ほどです。アンケートを集計したところ、12名の役職者のうち、当社の商材に関心を示された方が7名いましたので」 と部下はすんなり答えたかもしれない。上司はイベントの実績を「集客数」と「見込み客数」とに分けて話せばよかったのだ。 「融通の利かない部下」の印象を与えるだけ とは言え、である。 常識的に考えて、上司がここまで部下を気遣い、丁寧に返答しなくても、上司の意図は伝わりそうなものだ。にもかかわらず難癖をつけたり、屁理屈を並べたりすると、単なる「融通の利かない部下」と見られてしまうだろう。 「石丸構文」とまでは言わなくても、前後の文脈