なじみの薄い品種や数の獲れない地魚、売れ残りがちなマイナーな魚たちを救うべく、「にほん酒や」高谷謙一さんが考えたのは、なんと握りすし。酒場で仕込まれる、高谷さん流のすし仕事の一部を紹介します。 目次 ■「すし」だから、できること ■高谷さんの地魚すし&etc. ■海洋資源を保護し、持続的に利用する 今日からできる気候変動へのアクション 東京・吉祥寺に店を構えて、早10年。お燗酒を軸に、発酵、摘み草、江戸料理など様々なアプローチで、訪れる人々を楽しませる「にほん酒や」高谷謙一さんが、ついに、すしを握りはじめた。一体、なぜ? 「飲食店と生産者は、店側が欲しい食材と数を注文し、生産者が応えるという店主導の関係性になりがち。でも生産者は、天候や害虫害獣被害など、日々計算できない状況に対峙しています。ならば店側も、その時ある食材を受け入れて料理するのが自然だと考えるようになりました」と、高谷さん。ま