NTTの鵜浦博夫社長はこれまで、長年苦戦が続くNTTドコモについて多くを語ってこなかった。「ユーザー流出に歯止めが効かない状況をどう思っているのか」「アップルのiPhoneを導入すべきでないのか」といった記者やアナリストの指摘に対し、苦渋の表情を浮かべつつも、決まって「私の口から言うべきことではない。ドコモが自身で決めること」などと回答してきた。しかし、今回ばかりは、我慢がならなかったようだ。 11月7日の決算説明会の席上、鵜浦社長はこうまくし立てた。「ドコモの復活、ナンバー1を目指すことが新たな使命だ。共同責任だと認識している」「ドコモが今回示した中期計画は、私にとっては最低限」「大幅なコスト見直しにチャレンジさせる。ドコモも(吉澤和弘)副社長主導のプロジェクトが動いている。私が副社長に直接リポートをさせる」などと止まらなかった。 それもそのはず。稼ぎ頭であるドコモの不調が、グループの成