跳ねられて、吹っ飛んで、5回くらい前転して、それでも彼らは走り続ける。彼らはどこから来たのか。彼らは何者なのか。 「走っている姿を見て哲学的なことを考えさせられるゲーム」というのが、多分ファミコンには最低三作ある。一つがメトロクロス、一つがけっきょく南極大冒険、そして一つがエキサイトバイクである。(注:私調べ) ニンテンドーの作るバイクゲームはとにかくライダーが丈夫であって、例えばマッハライダーでは看板にぶつかって大爆発したバイクが次の瞬間ヒトデのように再融合して復活したりするのだが、エキサイトバイクのライダーも、耐久力的にはほぼそれに準ずるだろう。 轢かれても転んでも、ナニゴトもなかった様にバイクに駆け戻る彼らの姿は、見るものに一片の感動を抱かせずにはいられない。任天堂が何故ここまでライダーを無敵にしたがったのかはいまいち謎だが、このゲームを遊んでバイクに憧れたファミコン少年がいないこと