広島市内の自宅でスマートフォンに残る入院中のやりとりを振り返る医療従事者の男性(奥)と妻=画像の一部を修整しています(撮影・高橋洋史) 広島市内の医療従事者の男性(58)が8月、新型コロナウイルスワクチンを2回接種しながら、2週間以上してから感染する「ブレークスルー感染」を経験していた。ワクチンの有効性は高く、ブレークスルー感染の大半は症状が軽いとされる。が、男性は医師に「危険な状態」と告げられるほど肺炎が悪化した。つらかった体験を踏まえ、接種済みでも油断しないよう訴えている。 専門家「ワクチン有効、重症化まれ」 ブレークスルー感染じわり 感染が分かったのは、流行の第5波が勢いを増してきた8月4日だった。男性は米ファイザー社製ワクチンを接種。6月半ばに2回目を終えていた。「正直、ここまで重くなるとは思わなかった」と振り返る。 5日に療養ホテルに入った時は熱があるだけだった。が、数日でせきこ