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ブックマーク / readingmonkey.blog.fc2.com (6)

  • 書きなぐれ、そのあとレヴィ=ストロースのように推敲しよう/書き物をしていて煮詰まっている人へ

    書き物をしていて煮詰まっているという人には、いつもする話があるから、今日はそれを紹介しよう。 レヴィ=ストロースはこんな風に書く。 「私のなかには画家と細工師がおり、たがいに仕事を引き継ぐのです。 カンバスに向うまえにデッサンをする画家のように最初の段階では、まず書物全体の草稿をざっと書くことからはじめます。 そのさい自分に課する唯一の規律は決して中断しないことです。 同じことを繰り返したり、中途半端な文章があったり、なんの意味もない文章がまじっていたりしてもかまいません。 大事なのはただひとつ、とにかくひとつの原稿を産み出すこと。 もしかしたらそれは化物のようなものかもしれませんが、とにかく終わりまで書かれていることが大切なのです。 そうしておいてはじめて私は執筆にとりかかることができます。そしてそれは一種の細工に近い作業なのです。 事実、問題は不出来な文章をきちんと書き直すことではなく

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  • 一人で読めて大抵のことは載っている「講座」もの全リスト 読書猿Classic: between / beyond readers

    「講座」もの、と呼ばれるシリーズ物の出版物がある。 シリーズ名に「○○講座」とか「講座××」と付いているのがそれだ。そう名乗らないものもある。 出版社によって、いくらか違いはあるが、ある時点での当該分野の研究成果を整理して示すことを目指した企画ものと考えてよい。 読み手の立場に立てば次のようになる。 「講座」ものとは、その分野で何が問題であり、何が分かっていて、どんな未解決の課題があるのか、その学問のコンテンツとコンテキストを、第一人者たちがざっくりと、しかし紙面の制限をあまり受けずに、紹介してくれている出版物だ。 はじめての分野に挑むなら、その分野について「講座」ものがないか、チェックすることをお勧めする。 以下の記事で紹介したself-containedな(必要なものはその中に全部書いてある)教科書は日ではあまり出版されないが、その欠けているところを実質的にカバーしているのが「講座」

    一人で読めて大抵のことは載っている「講座」もの全リスト 読書猿Classic: between / beyond readers
  • 英語で(無料で)聞く世界の名作200選

    先日フレデリック・ダグラスの話を書いた(問い:何故学ぶのか? → 答え:自由になるため 読書猿Classic: between / beyond readers )ので、ネットで探していたら、彼の演説集の朗読(さすがに人の録音はない)を見つけた。 フレデリック・ダグラス – A Speech to the People of Rochester, New York on the Hypocrisy of Slavery (mp3 download)。 辺りを見回すと、英語で聞ける世界の名作の山だったので紹介する。 Free Audio Books: Download Great Books for Free http://www.openculture.com/freeaudiobooks 紹介作品はとにかく全部を並べてみた。 著者名を仮名に、作品名を日語にしてリストにしたが、完全では

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  • 1冊を1枚にする技術

    Author:くるぶし(読書猿) twitter:@kurubushi_rm カテゴリ別記事一覧 新しいが出ました。 読書猿『独学大全』ダイヤモンド社 2020/9/29書籍版刊行、電子書籍10/21配信。 ISBN-13 : 978-4478108536 2021/06/02 11刷決定 累計200,000部(紙+電子) 2022/10/26 14刷決定 累計260,000部(紙+電子) 紀伊國屋じんぶん大賞2021 第3位 アンダー29.5人文書大賞2021 新刊部門 第1位 第2の著作です。 2017/11/20刊行、4刷まで来ました。 読書猿 (著) 『問題解決大全』 ISBN:978-4894517806 2017/12/18 電書出ました。 Kindle版・楽天Kobo版・iBooks版 韓国語版 『문제해결 대전』、繁体字版『線性VS環狀思考』も出ています。 こちらは10刷

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  • 博論は宝の山/テーマが決まったら真っ先に博士論文を読もう

    物事の調べ方にはいろいろあるが、新しいトピックだと、なかなか適当な文献が見当たらないことも多い。 先日も書いたが、に載っているのは「最新」の情報ではない。書いたものがになるまでには、かなりの時間がかかるのだ。 さて、研究は「早い者勝ち」の世界だから、誰も手をつけてないことか、まだあまり手がつけられていないことをやることになる。そのため取り扱うトピックはよりマイナーになっていく。 どマイナーなトピックなど、書いても売れないから、書店で買える書籍にはならない。では、それはどこにあるか? 答:博士論文にある。 新しく、いっぱしの研究者になろうとする者が書く博士論文。 新参者が、すでに分厚い先行研究がある(その業界では)メジャーなトピックにチャレンジしようというのは、これまでの蓄積をひっくり返せる何年に一度出るか出ないかという実力者か、単なる勘違い野郎である。 もっと慎ましやかな庶民研究者は、

    博論は宝の山/テーマが決まったら真っ先に博士論文を読もう
  • 100冊読む時間があったら論文を100本「解剖」した方が良い

    何かインプットしたら、アウトプットすること。 アウトプットを予定して、思い描いて、インプットは行うこと。 メモでも日記でもブログでもレジュメでもレポートでも論文でも著作でも隣の人に話すのでもいいから、吐き出すこと。 ちんぷんかんぷんでもの内容をレジュメにまとめ、お馬鹿同士トンデモな議論をやり、なんとか書き上げた論文モドキを投稿して無理解極まる査読者とやり取りすること。 でないと、アタマの中にも、手の中にも、何も残っていないことに気付くことになる。 「ああ、そんな(あるいは、そんな話)、前に読んだな(聞いたな)」でおしまいになるだろう。 アウトプットは、できればインプットと同じ水準のものがいい。 たとえば論文を読むなら、論文を書くつもりで読むこと。 そうなると内容を得るだけでは済まなくなる。 ・どういった構成で書かれているか? ・どんな決まり文句や、つなぎの言葉が使われているか? ・主張

    100冊読む時間があったら論文を100本「解剖」した方が良い
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