息が詰まるような暗い夜、自己嫌悪で気持ちがぐんぐんと急降下している自分に気付き、何もかもを終わらせたいと願うとき。 私は時折、『彼女』に会いに行きます。 小学校一年生の『彼女』のクラスには、普段はにこにこしているのに、怒りが体内に満ちると、おそろしいほど粗暴な振る舞いに及んでしまう少年がいました。 身体が大きくて力の強い彼が暴れ始めると、クラスメートは全員、彼の傍から逃げ出します。机と椅子を倒し、ノートを引き裂き、暴れ、目に入るものを全て殴りつけ蹴りつける彼は、皆から恐れられていたのです。 ある日、彼はいつものように怒りの発作に見舞われ、クラスメートの女の子を殴りつけたあと、髪を掴んで床に引き倒すと、どかどかと蹴りを入れました。 大人のいない教室で、子どもたちはどうすればいいのかわからず、壁際に集まって目を見開き、震えていました。 女の子は泣き声をあげ、彼はうつぶせに倒れたまま身動きできな