図1 上司にとって,最も配慮が必要な部下のタイプ<BR>うつ病になるのは,気が小さい,プレッシャに弱い,周囲の目を気にしすぎる,打たれ弱いといった人ばかりでない。まじめで責任感が強く,上司が信頼している部下こそ,最も注意が必要だ うつ病は,早期発見が極めて重要である。何の兆候もなく突然発症することはまずない。日常の仕事でストレスが少しずつ蓄積する過程で,必ず何らかの兆候が表れる。兆候を上司が早期に発見して適切な対策を施せば,心の病を防げるだけではなく,治療が必要な場合でも職場復帰に要する期間を短くできる。 それには「普段と違う部下」に気付くことである。その前提となるのが,日ごろから部下との密接なコミュニケーションを心掛けることだ。メールだけで連絡せず部下と会って話す,飲みに誘う,といったフェース・トゥ・フェースのコミュニケーションが欠かせない。 兆候を早期に発見するためには,うつ病にかかり