現実の世界に実感が持てず、虚構に惹かれる主人公。そんな主人公の前に現れた、不思議少女「旅人さん」。虚構の象徴のような彼女に対して、しかし主人公は強い「実感」を抱いてしまいーという云々かんぬん。 ああもう、快哉を叫びたい気分です。いえ、別に驚いたりはしませんよ? 日日日さんはやればできる子だって知ってましたからねーうひひひひ。 やー、でも日日日さんも本当に成長しましたね。デビュー作の『ちーちゃんは悠久の向こう』と比べると、その差は歴然。このあいだ白翁さんのところで「日日日さんだってこの二年でちゃんと成長してますよ! 3ミリくらい!」とコメントしたんですけれど、これは訂正します。本当に、ちゃんと目に見える形で成長してくれました。小説技法の上達は当然として、テーマ的にもしっかりとした成熟が見られます。 『ちーちゃんは悠久の向こう』は典型的な中二病小説でした。主人公の一人称には達観したフリをした世