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ブックマーク / erlkonig.hatenablog.com (7)

  • 中二病のブレイクスルー『ピーターパン・エンドロール』 - 魔王14歳の幸福な電波

    現実の世界に実感が持てず、虚構に惹かれる主人公。そんな主人公の前に現れた、不思議少女「旅人さん」。虚構の象徴のような彼女に対して、しかし主人公は強い「実感」を抱いてしまいーという云々かんぬん。 ああもう、快哉を叫びたい気分です。いえ、別に驚いたりはしませんよ? 日日日さんはやればできる子だって知ってましたからねーうひひひひ。 やー、でも日日日さんも当に成長しましたね。デビュー作の『ちーちゃんは悠久の向こう』と比べると、その差は歴然。このあいだ白翁さんのところで「日日日さんだってこの二年でちゃんと成長してますよ! 3ミリくらい!」とコメントしたんですけれど、これは訂正します。当に、ちゃんと目に見える形で成長してくれました。小説技法の上達は当然として、テーマ的にもしっかりとした成熟が見られます。 『ちーちゃんは悠久の向こう』は典型的な中二病小説でした。主人公の一人称には達観したフリをした世

    中二病のブレイクスルー『ピーターパン・エンドロール』 - 魔王14歳の幸福な電波
  • フリーシェアワールドの提案 - 魔王14歳の幸福な電波

    以前神話型コンテンツの話をしましたけど、もっと分かりやすい言い方はないかなーと思って「フリーシェアワールド」というのを考えました。 「シェアワールド」(シェアードワールド)というのは「共通の世界観、登場人物などを用いて複数の作家が作品を書くこと」です。最近だと秋山瑞人さんと古橋秀之さんがはじめた『龍盤七朝】とか。 この「シェアワールド」の頭に「フリー」を付けるわけですけど、ここでの「フリー」はフリーソフトとかフリー素材とかに使われる意味での「フリー」です。単に「シェアワールド」と言った場合、原則としてその世界観(ワールド)は特定の個人・集団の間で共有(シェア)されます。 たとえば先の『龍盤七朝』の例だと、この世界観が共有されるのは秋山さんと古橋さんの間だけです。ここで名前も知られていないような他社の新人作家が勝手にこの世界観を用いた作品を出版したら、メディアワークスに訴訟を起こされるかもし

    フリーシェアワールドの提案 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 魔王14歳の幸福な電波 - 「のび太植物人間オチ」を涼宮ハルヒに適応したら

    たぶん既に誰かが言ってると思うんですけど、「のび太くん植物人間オチ」を涼宮の方のハルヒさんに適応したら壮絶な萌えキャラになりますね。精神病院の白いベッドに横たわりながら今日学校で長門さんや朝比奈さんがどうしたこうしたという妄想を不満気に語るハルヒさん、傍の椅子で彼女の愚痴を聞きながら相槌を打つキョンさん、みたいな。誰かSS書いてください。

    魔王14歳の幸福な電波 - 「のび太植物人間オチ」を涼宮ハルヒに適応したら
  • ネオエクスデス化する元ネタとしての神話的データベース (2) - 魔王14歳の幸福な電波

    昨日の続きー。 えーっと、今までずっと神話神話と言ってきましたけれど、元ネタとしてのデータベースが必ずしも古代から伝わるお話である必要は当然ありません。たとえばクトゥルー神話が代表的ですけれど、比較的最近になって創造された世界観であっても、前述した神話と事実上同じ働きをしているものは存在します。指輪物語の世界観のイメージも、大昔からそういうものだったと錯覚されるほど後世の作品に根付いています。 もっと小規模な例でいくとバハムートは(元々の伝説ではカバなのに)FFの影響で*1竜のイメージがすっかり定着してしまいました。スーパーロボット大戦だって、さまざまなロボット作品を元ネタとしたネオエクスデス的産物と言って間違いではないでしょう。他にも、東方projectなど二次創作の勢いが盛んな作品はファンの間で生まれた二次設定が準公式扱いになってしまうということが多々あります。 とはいえ、この中で

    ネオエクスデス化する元ネタとしての神話的データベース (2) - 魔王14歳の幸福な電波
  • 魔王14歳の幸福な電波 - ネオエクスデス化する元ネタとしての神話的データベース (1)

    えーと、三年くらい前、ゆらぎの神話を思いついたときに考えたことを色々とぼやいみてますよ。 創作という視点から神話を眺めてみると、その世界観は元ネタの宝庫として捉えることができます。たとえ宗教上の理由や作品のテーマ・モチーフから全く関係のないことであっても、または前提の手っ取り早い共通理解を目的としていなくても、人がとにかく神話からの引用をしたがるのは今ある様々なファンタジー作品を見れば一目瞭然*1です。 たとえばFFとかDQとか、またはワーグナーさんの楽劇にしてもダンテさんの神曲にしても、どれも神話を元ネタとした作品なのです。ここで神話は、創作に対する「元ネタ」としてのデータベースであるとみなすことができます。 ところで、この「元ネタ」のデータベースはそれぞれが独立に存在してるんでしょうか。たしかに、個々の神話体系はある程度まとまって存在します。ギリシア神話はギリシア神話、キリスト教神話は

    魔王14歳の幸福な電波 - ネオエクスデス化する元ネタとしての神話的データベース (1)
  • 魔王14歳の幸福な電波 - 本日二信 「フリーソフトで面白いゲーム まとめページ」が閉鎖されることになりました

    例のアレの煽りを受けて*1、フリーソフトで面白いゲーム まとめページが閉鎖されることになりました。当に悲しいです。サイトに作品を掲載するにあたって作者さん一人一人に許可を求める連絡を取り、膨大なレスを作品ごとに分類していく作業はとても大変なことだったろうと思います。 このまとめページは私が初めてフリーゲームをプレイしようと思ったとき参考にしたサイトで、その際ダウンロードしたのがアンディー・メンテの『スターダンス』でした。このまとめサイトがなければ私はAMに出会わなかったでしょうし、ということは雲上回廊を知ることもなく、はてなで日記を書くこともなければひぐらしをプレイすることもなかったでしょう。意識したことすらありませんでしたけれど、とても幸運な出会いだったのだと今になって思います。きっとこのサイトは、わたしのここ数年間の活動の起点でした。四年と半年、お疲れ様でした。 *1:「例のアレの煽

    魔王14歳の幸福な電波 - 本日二信 「フリーソフトで面白いゲーム まとめページ」が閉鎖されることになりました
  • アンディー・メンテ入門とかそんな感じの再再 - 魔王14歳の幸福な電波

    アンディー・メンテ入門とかそんな感じの アンディー・メンテ入門とかそんな感じの再 前回、前々回はAMのゲーム部分について説明したので、最後にそれ以外の部分についても少し。最初にキャラ萌えがどうとか言ってたことでもありますし。 AMの基は電波とSFです。電波っていうのはあれです、妙に話が飛ぶとか、説明が極端に不足してるとか、いきなり人が死ぬとか、ときどきお話が異常に欝っぽくなるとか、誤字脱字が無闇に多い*1とか、あと子に億単位で人間を殺戮させる感性とか。サガやlainやウエダハジメさんやきづきあきらさんが好きなら是非どうぞという感じで、そういう取っ付きにくい部分は確かにあります。で、SFというのは、舞台がやたら宇宙だったり、億なんて単位がほいほい出てきたり、宇宙の全記憶を電子世界に移植したり、キューブだったり、古代の超科学文明名がノーストリリアだったりするところ。 とにかく別宇宙単位でお

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