情報漏えい対策の有力解として,シン・クライアントが脚光を浴びている。「日経コミュニケーション」の6月1日号でユーザー企業30社に取材したところ,半数超の企業が高い関心を示していることが分かった。クライアント端末にハード・ディスクを搭載せずファイルを持たせない使い方ができ,それが情報漏えい防止に一役買うからだ。そこで7月1日号で特集することにして取材を進めると,インテグレータも「昨年度は情報漏えい対策としての引き合いが多かった」(ネクストコム)という。 期待はTCO削減からセキュリティに移り,今度は両立へ 当初シン・クライアントは,管理の手間とコストの削減につながる点で注目された。各ユーザーにゆだねていたアプリケーションのパッチ適用などの作業を,管理者がサーバー側で一括してできるためである。それがここ1~2年,寄せられる期待は,クライアント側にデータを置かない情報漏えい対策にシフト。だが最近