将棋の羽生善治さんが大一番に臨んでいる。平成元年から積み重ねてきたタイトルは通算99期。いま行われている将棋界の最高棋戦「竜王戦」七番勝負に勝って防衛に成功すれば、前人未踏の100期を達成する。一方、負ければ、現在保持している竜王の冠を失い、平成3年以来の無冠に。節目となる大勝負に“平成の大棋士”は、どのような心境で臨むのか。これまで、そしてこれからの将棋界をどう見ているのかー。対局が始まる3日前にインタビューした。(科学文化部記者 国枝拓) 10月8日の昼下がり。東京 渋谷のNHK放送センターの玄関に、羽生善治さんが姿を見せた。 私はこれまで、会見などで大勢の記者のひとりとして質問したことはあるものの、対面して話をするのは初めて。将棋界のスーパースターだ。タクシーか黒塗りのハイヤーで到着するに違いないと考えていた私は、拍子抜けしてしまった。一般の通行人に交じって、徒歩で、しかも1人で現れ
![羽生さんが語る平成の将棋とこれから|NHK NEWS WEB](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0ae0f7c42079474a3d63d6edb1b7f0defb3091c1/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww3.nhk.or.jp%2Fnews%2Fweb_tokushu%2Fstill%2Fweb_tokushu_2018_1016_2_eyecatch.jpg)