ソフト人形を買い集め、イベントに足を運んだ。幼少時の憧れだったウルトラマン。本書を読んで驚いた。ウルトラマンは怪獣との戦いが長引き、ピンチになると胸の発光体であるカラータイマーが点滅して音を発するが、生みの親である円谷プロダクションの経営は私が幼少時に夢中になっていたときから、カラータイマーが鳴りっぱなしだったのだ。著者は円谷プロの元社長。「特撮の神様」と呼ばれ、同社創業者の円谷英二の孫だ。内部の人間だけに、お家騒動の記述など鵜呑みにできない点も多いのだが、元経営者だけに同社が経営的に凋落していくさまは生々しい。円谷プロが約60年健在だったのは逆に奇跡的に思えてくる。 円谷プロの最大の特徴は特撮技術だった。大掛かりなセットはもちろん、特筆すべきはビルや木など構成される一つ一つまで精巧に作り込んでいることだ。とくにこだわりを見せたのが壊れ方。鉄塔が怪獣の吐く光線で熔け落ちるシーンでは「鉄なの
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