RSウイルスは2歳までに1回は必ずかかる疾患です。かぜ症候群の原因として、インフルエンザウイルスに次ぐくらいのイメージの、ポピュラーなウイルスです。 しかし、特にRSウイルスに『初めて』罹ったときには約15〜50%が気管支炎や肺炎を起こし、1〜3%で入院を経験し、生後2〜6か月の乳児が最も入院リスクが高いと推測されています。 ▷Clin Rev Allergy Immunol 2013; 45:331-79. RSウイルス感染症は、お年寄りでも入院するほど悪化することが多いことがわかってきました (写真:アフロ) 一般に、繰り返し罹っていく間に徐々に軽症化していくため、子どもの感染症と考えている方も多いのですが、最近になってお年寄りにとっても、RSウイルス感染症は大きな入院原因になることがわかってきています。 たとえば2019年に報告された先進国の高齢者におけるRSVによる急性呼吸器感染症