ブックマーク / magazine-k.jp (2)

  • アイヒマンであってはならない

    今月のエディターズノートを書くのはとても気が重かった。題材は早くから決めていた。永江朗さんが『私は屋が好きでした――あふれるヘイト、つくって売るまでの舞台裏』(太郎次郎社エディタス)というを出したことを知り、すぐにこれを取り上げようと考え、すでに読了していた。 しかし読了後、うーむと考え込んでしまった。 このは、自身でも書店員の経験があり、専業ライターとなった後は長年にわたり全国の屋に足繁く通い続けている永江さん(私も書店の店頭で何度もお会いしたことがある)が、屋に対して「好きでした」と過去形で語らずにはいられない昨今の状況についての、渾身のルポルタージュである。 中心的な話題は「ヘイト」だ(もっとも、この言葉を使うにあたり永江さんはいくつか留保をつけている)。いわゆる「嫌韓・反中」、つまり近隣諸国に対する排外主義的な考えを明示的に、あるいは暗黙のうちに主張する出版物のことで

    アイヒマンであってはならない
    jaguarsan
    jaguarsan 2019/12/07
    最近の本屋は店内で映画化アニメ化のCM掛かってるのが辛い。
  • 新刊小説は滅亡について考えた方がいい

    雑誌「ダ・ヴィンチ」から「をめぐる物語」を依頼された時、僕のよくない癖が出た。 依頼を逆手に取って、おそらくは先方の望んでいないであろう小説を書いてしまったのだ。前にも「卒業をめぐる物語」を依頼されて、いつまでたっても卒業しない「高校三十三年生」という落語を書いてしまったことがある。あれも「ダ・ヴィンチ」の仕事だった。なんか、すみません。 今回もその発想でやった。大手出版社が新刊小説を刊行しなくなる、という話を書いた。題して「新刊小説の滅亡」(ダ・ヴィンチ編集部編『をめぐる物語〜小説よ、永遠に』に収録)。 発想は悪ふざけみたいなものだけれど、そしてこれは、タイトルありきで中身を考えていったような小説ではあるけれど、書き進むにしたがって、どんどん自分が真面目に、というより、冗談で済まないことを書いているのに気がついた。 新刊小説の一斉刊行停止という、架空の事態に説得力を持たせるのに、努力

    jaguarsan
    jaguarsan 2015/12/04
    斜陽企業が、不振の理由をフリーライダーに求めるのは良くある話だけど、多くは可処分時間の奪い合いへの敗北であり、利便性の敗北だった。というのをそろそろダウンロード違法化の反省として学んでもよいのでは。
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