2月5日から6日にかけ、いくつかの報道機関が「現代のベートーベン」扱いされていた自称作曲家が実際には一切作曲などしておらず、すべてを他の人物が代作していた事実を報道し、関連する番組をオンエアした局は併せて「お詫び」を告知しました。 この「偽ベートーベン」に最初は騙されて、結果的に楽曲を提供し続けさせられていたのが新垣隆君と知り、直ちに自他共通する情報をきちんと整理しなければならないと思い、本稿を書いています。 以下では「週刊文春」2月13日号 第24ページから31ページまで活字で記された記事を元に経緯を確認したいと想います。 新垣隆君は、私も同じ作曲のフィールドで仕事する、私よりは6歳ほど若いですが、折り紙つきの第一級の芸術家です。 初めて彼を知ってからかれこれ四半世紀近くになりますが、誠実で、普段は控えめで、人間性はとても優しく、しかし音楽の主張は明確で、素晴らしい耳と手を持つ高度なピア
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■□━━━━━━━━━━━━□■ ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆ 2014.2.8 【号外】家入一真の冒険は2月9日から「はじまる」/宇野常寛【ほぼ日刊惑星開発委員会】 ■□━━━━━━━━━━━━□■ 家入一真の冒険は2月9日から「はじまる」 今回の都知事選について、僕の関心はひとつしかありません。それは家入一真がどこまで票を伸ばすことができるのか。この1点につきます。なぜならば、家入一真は、おそらくこの10年余り続いていた「インターネットで政治を変える」運動の、最後の希望だからです。最後の希望と言ってしまうと、それは大げさに聞こえるかもしれません。しかし、この1、2年で、僕たちがすっと信じて来た「インターネットで政治を変える」可能性は急速に萎みつつあるのは間違いない。 おそらく、インターネットが政治を変えるともっともたくさんの人が信じていたのは、2012年6月前後の反原発デモが盛り上が
多くの目に触れるようになる前から価格が高騰し、入手困難なCDであるため、これを引用公開することで、多くの人の目に触れることは、昨今の事情に照らし、有用だろうと思い、ここに記しておきます。じゃあ増田で書くなよ、というツッコミは効きません。たぶん期間限定。 奇跡の目撃者 指揮者 新垣隆 佐村河内のスコアを詳細に眺め評価することは、近頃の劇音楽に屡々見られる基本的な技術不足や、必要以上に技を凝らそうとする過剰なテクニックの持て余し。 これらとは明かに一線を画しているという事だ。 第一楽章、邦楽の静謐な、それでいて熱いエネルギーを内に秘めた佇まいから戦いを表現する大オーケストラへの見事な転換、目の眩むような、あたかも生物の細胞分裂の様な声部の増殖の緊張は、来たるべく英雄の出現(心に強く刻み込まれる主題[テーマ])を準備しているのだ。 第二楽章では、一楽章の主要な動機[モティーフ]や主題[テー
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