京急線沿線出身者としては、近年の羽田空港線の変化に複雑な思いを抱かざるを得ない。羽田空港線こそ、古き良き昭和の光景を見せてくれた路線だった。 羽田空港という駅名は立派だが、海老取川の手前で終わっているので、ビッグバード以前の時代ですぐ近くに空港があっても、そこからまた一苦労。 私が子供の頃は230形がまだ走っていて、線路の外側には有刺鉄線が張られていたが、所々壊されていたので、子供でも平気で線路を横断していた。それでも事故がなかったのは、電車がトロトロ走っていたことや本数が少なかったからだろう。 それがいまや、いくつもの鉄道会社の車両が乗り入れ、線路は上から地下、いったん地上に出てまた地下というジェットコースターにされ、上り線の行き先は京急線ではない駅名ばかり。羽田空港線沿線の路線価も上がってしまった。 でも、まだまだ沿線の町並みには、古き良き時代が残されていることもある。 ということで、