オンライン国際送金サービス「ワールドレミット」(本社・ロンドン)の創業者で最高経営責任者(CEO)イスマイル・アハメド(57)は、産油国の湾岸諸国に出稼ぎに行った兄や親戚がどのようにしてソマリランドの首都ハルゲイサに送金してきたかを分かりやすく説明してくれた。 ハルゲイサの貿易商人が湾岸諸国に赴き、ソマリランドからの出稼ぎ移民からお金をかき集める。それを元手に建設資材や他の物資を買い付けて船積みし、ハルゲイサに戻って売りさばく。 売れたら貿易商人に預けたお金が家族に届けられる仕組みだった。手数料は一切かからない。その代わり、現金化されるまで3カ月から数カ月待たなければならなかった。 「1000年以上前からインドや中東・北アフリカに伝わる『ハワラ』と呼ばれる方法で、出稼ぎ移民は働いたお金を祖国の家族に送っていたのです。親戚の1人が送金に関わっていた関係で、歴史的な国際送金の仕組みをイチから学