そもそも神戸・阪神間でたこやきと言えば、卵に少量の小麦粉をまぜて溶いたものにタコを入れて焼き、だし汁にからめて食べる……いわゆる“明石焼き”を指した。 近年になって大阪風たこやきに押されて言葉としての合致性は失われつつあるが、今でも祭りや初詣の会場ではこちらのほうがメインとして堂々たる地位にあるようだ。 その中でも代表的なものが今回ご紹介する『清荒神名物 たこやき 鹿野』。 鹿野の屋台はたいてい広く、座席に腰かけてお皿でたこやきを食すことができるようになっている。 注文して数分で運ばれてくるたこやきはアツアツで芳醇無比。 初めは手で持つことすらためらわれるほどの熱さだが、フゥフゥと冷ましながら爪楊枝で根気よく、少しずつ口に運ぶのがよろしい。 この世のものとは思えないほどフワフワとしたそれは、口内にからみつき、ほどけてやがて典雅な後味を残して溶けてゆく。 そして、そのうち皿に口をつけられる塩
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く