「世界は贈与でできている―資本主義の「すきま」を埋める倫理学 」近内悠太 2021/11/07公開 2023/04/07更新 本のソムリエ [PR] Tweet 【私の評価】★★☆☆☆(66点) 要約と感想レビュー お金で買えないものを考察した一冊です。この本では、お金で買えないものの移動を、贈与と定義しています。いわゆる相続の贈与とは違うので注意しましょう。だから話題は、無償の愛から世の中のしがらみ、礼儀まで飛んでいきます。 つまり、お金によらない行為、市場経済のシステムから外れた取引を「贈与」と定義しているのです。日本では義理と人情、「しがらみ」というものがありますが、それも贈与。ギブ&テイクなどと表現されますが、「情けは人のためならず」と言われるように、お金がなくても私たちは貸し借りをしているのです。その点、義理人情、情けをできるだけ排除して、定量化しようとしてきたのが、資本主義経済