ビッグスリー救済論議が紛糾していた11月下旬に米ロサンゼルスで開かれたモーターショーで、日産自動車・ルノー連合を率いるカルロス・ゴーン社長が、筆者ら少数のジャーナリストとのグループインタビューと筆者との個別インタビューに応じた。懸案のビッグスリー問題から金融危機の影響、アライアンスの行方まで、その場で話された同氏の率直な考えをお伝えする。(原文・聞き手/ジャーナリスト ポール・アイゼンスタイン Paul Eisenstein) ―自動車メーカーが政府から資金援助を受けることの是非をどう思うか。 今、もしも我々が自動車業界全体をラディカルな方向、すなわち可能な限りクリーンな方向に真剣に転換したいとするならば、巨額の投資が必要だ。たとえば、性能の良い電気自動車を開発することは、根底からの(転換を必要とする)プロセスである。ところが、現在、自動車メーカーは資金へのアクセスという面で非常に困難な事