退官を前に会見する島田仁郎最高裁長官=東京都千代田区で2008年11月17日午後3時3分、三浦博之撮影 21日に定年退官する島田仁郎(にろう)・最高裁長官が17日会見し、来年5月に始まる裁判員制度について「準備はかなり整ってきた。今は生まれてくる赤ちゃんが順調に育っていくのを祈る親のような気持ちだ」と話した。 制度の円滑な実施に向けては「国民の負担を軽くする裁判員の選任や分かりやすい公判など、さらに具体的に詰めていく必要がある。この制度で刑事裁判は、より良いものに発展する」と語った。 06年10月からの在任期間を「自分の使命とした裁判の迅速化は着実に進み、裁判員制度の広報を通じて裁判所と国民の距離が近くなった」と振り返った。3件の大法廷判決で裁判長を務め、未婚の日本人父とフィリピン人母の子の日本国籍取得を巡る訴訟では、両親の婚姻を必要とする国籍法の規定を違憲と判断。「違憲立法審査権の重みを