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ブックマーク / jeremy.footballjapan.jp (19)

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 旅の終わり

    2010年3月30日、カザフスタン アルマトイより この記事の日付欄がすべてを物語っている…。私はいま、仕事でアルマトイにいる。周囲に見えるのは雪を頂いた山々、気温は氷点の少し上で、日サッカーは100マイル向こう…。 20数年前に初めて日を訪れ、1997年から2009年にかけてこの地で仕事をしてきたが、残念ながら、私のJリーグの旅は終焉を迎えた。同じように、日サッカーについて書いてきた連載コラムも。 Jリーグでは、発足から長年にわたって素晴らしい経験をさせてもらった。私は1993年の発足年に香港からたびたび日を訪れるようになり、やがて1997年から東京でフルタイムの仕事をするようになったのだが、今回、アジア・スポーツに関する私のキャリアをさらに高めるために、中国に移る決心をし、この11月に広州で開催されるアジア大会の開催準備、ならびに大陸全体にわたっての広報活動の仕事を、アジア・オ

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: ブラジル人選手はプロ入り前に何本のクロスを上げるのか

    2009年7月18日:先日、シンガポールのボート・キーをぶらついていた時のこと。川沿いのとあるバーの外にある3台のテレビに映し出されたサッカーゲームの歓声とカラフルな映像に、私の目は釘づけになった。スタジアムの照明に照らされた鮮やかな緑のピッチを赤いユニフォームが攻め上がり、湧きおこる歓声。そして、バーの外で試合を見ている通りすがりの人々の拍手、どよめき。最初は、シンガポールのファンのためにマンチェスター・ユナイテッドの試合をリプレイで放映しているのだと思った。しかし近付いて見てみると、喜ばしくも驚いたことに、それは、さいたまスタジアムで行なわれていた浦和レッズ対サンフレッチェ広島のライブ映像だった。 フットボールチャンネルの放送だったのだが、私は最後の20分――高原がボールをスルーしてエジミウソンが1-1の同点弾、高原へのストヤノフのファウルで得たPKはエジミウソンが外した。そして、ポン

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 去る者は追わない主義で

    2009年7月15日:そういうわけで、ブラジル人ストライカーがまたもJリーグから湾岸諸国に流出しようとしている。今回はダヴィが名古屋を去り、カタールのウムサラルに移るそうだ。ところで、このような現象は、アジアのトップ・プロリーグとしてのJリーグの魅力あるいは評判の失墜を意味しているのだろうか? 個人的には、私はそんなことはまったくないと思っているし、エメルソンやバレー、ダヴィといったような選手たちが日の良さとこの地での生活を捨て、湾岸諸国より提示された金銭をとりたいと言うのであれば、行かせてやればいいと思う。代わりになるブラジル人選手に困ることなどないのだから。 それから日のクラブに絶対して欲しくないと思っているのは、ガルフ諸国からの税金非課税のオファーを断る代償として追加の金銭支払いを求めるエージェントにがんじがらめにされてしまうことである。そういうことはあってはならないし、このよう

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: タカの代表復帰も、ありえるかも

    2009年2月18日:とにもかくにもオーストラリアとの試合がスコアレスドローで終わったのを受け、日の次のワールドカップ予選、3月28日の土曜日に予定されているホームのバーレーン戦に関する話題がすでに囁かれ始めている。 議論の的になっているのは、相変わらずだけれど、誰かゴールを決めるのだろうかということ、あるいは日はゴールを決めて勝点3を得られるのだろうかということである。 カターニャでプレーする森(貴幸)を推す声もあるが、私自身はオリンピックに向かう過程の試合でも、もしくはオリンピック大会でも、彼にそれほど強い印象を抱いたわけではなかった。例えオリンピックくらいのレベルの試合であっても、森は国際試合では少し頼りなさそうに見えた。ただし、イタリア・セリエAでシーズンを過ごしている現在は自信も深まっているかもしれない。 熱烈な支持を受けている選手としては、柳沢(敦)もいる。柳沢は鹿島

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 危険人物はやはりケーヒル

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 惨敗の中で光った稲本

    2009年1月30日:水曜の夜、バーレーンでの0-1の敗戦。日は負けるべくして負けた。特にディフェンス面ではまったく良いところがなく、後半に入って同点に追いつこうとするなか、バーレーン・ゴールにプレッシャーを与え続けることさえできなかった。 当然ながらチャンスはあった。とりわけ前半、田中達也のスライディングしながらのボレー、そしてキャプテンの中澤佑二から賞賛された岡崎のニアポストからのヘディングシュート。それでも、日のプレーは引き分けにも値しなかった。 中澤はディフェンス面でカバーリングと積極果敢なプレーでゲームを支配し、日を重たい敗戦から救おうとした。試合終盤には“闘莉王スタイル”で何とか日を奮い立たせようとしたが、士気の上がらないチームメートからのサポートはあまりにも少なかった。 中澤以外で目立ったのは、中村憲剛と並んで岡田武史監督の4-2-3-1フォーメーションの、ミッドフィ

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: アジアカップ予選を無駄なく、有効に

    2009年1月27日:年初にあるアジアカップの予選は仕方なくやる試合という意味合いが強いが、日本代表としては、オーストラリアをホームに迎える2月11日のワールドカップ予選のための準備試合として、これらの試合を有効活用しなければならない。 なにより、アジアカップ予選は真剣勝負であるので、肉体的な面だけでなく、試合勘という面でも選手が研ぎ澄まされ、間近に控えたシーズンへの対応が整う。さらに、岡田武史監督はこれらの試合でさまざまな組み合わせを試し、代表の当落線上にある選手に国際経験を積ませることができる。 イエメン、バーレーン戦の後にも、日本代表には2月4日にホームのフィンランド戦がまだ残されているが、この試合は親善試合なので、後半にさまざまな選手交代が予想される。通常、この種の試合は、1時間ほど経過したところで選手がころころ代わるものだから、試合全体のリズムが失われるだけでなく、両チームとも結

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 日本よ、W杯誘致は忘れるべきだ

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: カカ――それから、マンチェスター・シティにまつわる記憶

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: リーダーを得た三木谷会長

    2009年1月17日:こんなに数多くの代理人はじめサッカー関係者がいる今日、これほどの大型移籍話が何の噂もなく、いきなり決まるというのは珍しい。宮恒靖のヴィッセル神戸移籍というニュースは、多くの人々を驚かせた。しかし、これほど多くのメディアが神戸の新しい“プリンス”を品川のグランドプリンスホテルに見に来たのは、まったく驚くことではない。 ツネはいつも通り、グレーのスーツに身を包み真紅のネクタイをしめ、まるでファッション雑誌から抜け出たようないでたちで会見場に現れた。そして、レッドブル・ザルツブルグでの不完全燃焼にもかかわらず、公式会見で非常に前向きな姿勢を見せた。 選手生活のほとんどをガンバで過ごした彼が、ヴィッセルでなくガンバを選んだとしても何も不思議ではなかった。だが、神戸を2010年のACLに導くという新たなチャレンジを口にした彼は、プロとして実に見事だ。だからこそ、三木谷浩史会長

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 画竜点睛を欠いたロナウドのCWC

    ※画竜点睛(がりょうてんせい) 物事を完璧(かんぺき)なものにするための最後の仕上げ 2009年1月13日:先月の日ではベストの状態の彼を見ることはできなかったけれど、クリスチアーノ・ロナウドはそれまでの過程で2008年FIFA年間最優秀選手の大命候補となるだけの十分な働きをしてきていた。 予想通りではあったが、今週月曜日、マンチェスター・ユナイテッド(マン・U/イングランド)の23歳のウィンガーがこの賞を受賞することが正式に発表された。ここ数週間で大きな個人タイトルを3つも獲得するという偉業が達成されたのである。 好き嫌いに関係なく、ロナウドが特別な才能を持った選手であることは疑いの余地が無い。高速で発揮される超絶的なスキル、トリッキーな即興プレー、ゴールを奪う能力により、ロナウドは、エンターテイナーと勝利者という困難な二役を見事に演じのけた。さらに言えば、私はマン・Uのファンではな

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: ポジティブ思考が大久保の強み

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 王者ガンバに不公平なACLのルール

    2009年12月30日:私は決してアンチ・レイソルではないが、元日の天皇杯決勝ではガンバ大阪に勝って欲しいと思っている。 落ち着けよ、イエロー・モンキーズ。理由は簡単さ。ガンバには来シーズンのアジアチャンピオンズリーグ(ACL)に出場する権利が与えられてしかるべきだからだ。来なら、大陸王者の座を防衛するために天皇杯で優勝しければならない、などということはあってはならないのだ。 アジアサッカー連盟(AFC)が打ち出したフォーマットの変更は数々あるが、参加チームを32に規模拡大したACLの出場枠の割り振りを決める際、彼らは前回王者の取り扱いを忘れていたのではないか、私にはそう思えてならない。 前回の王者には、やはり次のシーズンの大会への出場権を自動的に与えるべきであった。優勝へのご褒美であるだけでなく、マーケティングおよびメディア露出を考慮すればそうするのが当然である。ディフェンディング・チ

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: ガンバ…恵比寿の誇り

    2008年11月15日:今日の仕事も終わりに近づき、街のネオンが輝きだす頃…やはり東京の恵比寿が一番だなと思う。とりわけ、ビッグゲームを見るためにフットニックバーの外で5時の開店を待ち、ドアが開けられ暖かい店内で席に付いた時にそれを実感する。サッカーファンが行列をなし、その横を行き交う人たちが「一体この騒ぎは何だ」と訝しがる。水曜夜の光景は、まさにそんな感じだった。 そう、水曜の夜はもちろんアジアチャンピオンズリーグ決勝の第2戦、アデレード・ユナイテッド対ガンバ大阪戦だった。試合が始まる午後6時には、バーは青と黒の縦縞でほぼ満席。たまたま店にいた外国人たちは、どこのチームがプレーしているのか、どこで行なわれているのか、そして何の大会なのかなどと尋ねていたが、日人たちはすっかり盛り上がり、やがてワイルドな祝勝会へと化していった。 機敏な佐々木の足が低いシュートを放つ。ルーカスがかわしてフィ

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: ストイコビッチの中のオシム的要素

    2008年11月19日:6試合で勝ち星なし。最大で勝点18が可能だったが、実際に獲得した勝点は4。最近3試合でのゴールは1つだけ……。降格の危機にさらされているチームにありがちな成績だ。 しかし、この場合は違う。この成績は名古屋グランパス――依然として3位につけ、3試合を残した時点でトップとは勝点差は2――のものなのである。 この状況は、混沌とした最近のJ1を象徴している。つまり、大詰めの重要な時期にさしかかっているのに、どのチームも連勝できず、混戦から抜け出すことができないのである。それゆえ、グランパスが今の順位を辛うじて維持することが可能になっている。 名古屋のドラガン・ストイコビッチ監督は、シーズンの終盤になりこのような不甲斐ない成績ではタイトル争いからの脱落は必至とわかっているが、同時にその長い経験から、サッカーでは、とりわけ日サッカーではどんなことも起こりえるのだということも

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: シンプル・イズ・ザ・ベスト

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 遠藤の評価~トルシエは正しかった~

    2009年1月3日:1999年にナイジェリアで開催されたFIFAワールドユースを思い起こしてもらいたい。誰の名前が浮かぶだろうか? 高原と永井をトップに置き、山を左のウィングに。MFには小野、稲、そして小笠原。導入したばかりのフィリップ・トルシエ監督の“フラットスリー”ディフェンスの左サイドには中田浩二がいた。あのラインナップは、当に才能に満ち溢れていた。 スペインにつづいて堂々の準優勝、3年後の日韓ワールドカップ代表の基礎を築いたチームだった。 このチームの何人かの選手はヨーロッパへと巣立ち、また何人かは、ガンバの加地、遠藤、そして播戸のトリオのように時間をかけて国内で地位を確立していった。 いま、遠藤が選手としてピークに達していることは間違いない。そして、試合を重ねる毎に、日本代表への影響力が増している。 次のワールドカップでは、中村――2010年6月24日に32歳になる――に代

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: “日本のアーセナル”ガンバ準決勝突破!

    2008年10月24日:先週行なわれた欧州チャンピオンズリーグは、アウェーチームが自信に溢れた最高の試合だった。ひしひしと重圧がかかるなか、彼らは非常に落ち着いていた。そして勝利を手にするため、ここぞというときに集中し、冷静なプレーをした。そう、それはアーセナルの、フェネルバフチェでの記憶に残る素晴らしいプレー。日に居ながらにしてその感動を味わおうと、水曜日早朝に早起きした価値が十分あったというものだ。 その日の午後、場所は埼玉スタジアム2002に移る。アジアチャンピオンズリーグの準決勝・第2戦、今度はガンバが、まるでアーセナルのように浦和レッズを3-1で下した。 アーセナル同様、ガンバはパスと細かな動きを多用するチームである。そして、相手を十分に苦しめた上でトドメを刺す。ただ、ときに彼らはやり過ぎてしまうこともある。しかし、ひとたびそのスタイリッシュなスタイルに冷静さが加わると、易々と

  • ジェレミー・ウォーカーのA View From A Brit: 不可解なオリンピック代表選考

    2008年7月16日:失望したかって? そりゃ、もちろん。 困惑したかって? とっても。 期待できそうかって? 微妙。 反町康治オリンピック代表監督が月曜日に発表した北京オリンピックの最終登録メンバーは、いくつかの点で私にはなかなか理解しがたいものであった。第1に、今回の陣容がこの年代グループにおける日の長所を反映したものであるとはまったく思えない。第2に、中国で立派な働きをするであろうと思えた優れた選手を何人か、監督は選んでいない。第3に、反町監督はいくつかのポジションで実力が未知数の選手を招集するという、不必要なギャンブルを行なっているように思える。 予選のプロセスを振り返ってみれば、このチームの長所は、ディフェンスと両サイドという2つの領域にあるのがわかる。たとえば予選が終わったあと、ピッチの図面だけでメンバーが空白になっている1枚の紙を目の前に置き、メンバーが固まっているポジショ

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