NASAで働いているセルゲイの母は原因不明の痛みについて、彼女の叔母がパーキンソン病であることから自分もそうではないかという恐れをぬぐいきれない。パーキンソン病は遺伝しない(相関が強くない)のだが、パーキンソン病かどうかを明確に判別するDNAテストはまだないためにずっと怯えているらしい。 セルゲイの妻Annは彼女が共同創始者になる予定の23andMeを紹介した。23andMeはパーキンソン病の遺伝子研究をしているが、セルゲイはパーキンソン病に関するゲノム研究を疑っていた、当面は成果は望めないだろうと。高確率での遺伝的事例が存在しないからだ。同じ血統での事例は存在するが稀である。ところが、ここ数年の研究によって「G2019S」として知られるLRRK2(leucine-rich repeat kinase 2)遺伝子の突然変異が遺伝的事例(家族性PD)を説明できることがわかった。 彼はさっそく