地元両雄は明暗が分かれた。森高一真(37=香川)はここまで4節中2回優勝した55号機を引いた。「気になるところはなかったし、悪い感じはしなかったよ」と納得顔だった。一方、重成一人(37=香川)は複勝率26・3%の11号機に「明らかに劣勢だった」と渋い表情。初日ドリーム戦は1枠が重成、3枠が森高の直接対決だが早くも波乱ムードが漂う。
石井寛子(29=東京)が勝負どころで優勝した小林優香の番手を確保して準V。 「本来の持ち味は発揮できたと思う。ほしい位置も取れたし、レース運びも100点ですね」と満足そうに振り返った。ただ「パワーにダッシュ力。それに何回も踏める足を付けなきゃいけないこともわかった」と、同時に課題も見いだした。GGPで最高の着順を手にしたことと、ホームバンクでの惜敗で喜び半分、悔しさ半分。やはり、優勝でしか欲求は満たされそうもない。
初日12Rはスタートで後手を踏んで6着の浦田信輔(42=飯塚)が、機力アップの兆しを見せた。 2日目12Rは7番手スタートから追い上げて3着に食い込んだ。「上周りを調整して試走27が出て状態は上向いた。もう少しトルク(力強さ)がほしい」。3日目11Rはセット調整して効果が表れなかったら、シリンダーとピストン交換を考えている。タイヤは当てて選ぶ。
トライアル初日11Rの金子大輔(35=浜松)は2着争いをしたが、残り1周で急に失速して8着に敗れた。 2日目11Rは新品クランクと実績があるタイヤに交換した。試走3秒26の好時計を出して3着に入ったが、本来の動きを取り戻すまでには至らなかった。「試走からドドド(不整振動)と滑り。レースは突っ込んで戻れない。立ち上がって止まる感じ」。3日目12Rは整備とタイヤを考えて勝負駆けに臨む。
平山智加(30=香川)が得点率トップに立った。 3日目は2Rで大外から展開に恵まれず4着に敗れた。それでも機力への信頼は変わっていない。「出足がいい。伸びていく感じはないけど余裕がある」と振り返っていた。
平高奈菜(28=香川)が、無念の6着スタートを切った。 トライアル1回戦11R、インから先マイしたが、ターンの出口でスピン。「差されたと思って、慌ててハンドルを入れてしまった。乗り心地の不安が出た」。ポイントは4点しか稼げず、29日のトライアル2回戦12Rは5枠回り。巻き返しを狙う。
ヤングGPの公開練習終了後、検車場で川口聖二(22=岐阜)と谷口遼平(21=三重)の中部コンビがウイニングランの予行演習。おまけに2人がゴール前のハンドル投げを繰り返した。 「どっちが勝つにしてもワンツーで」と谷口が言えば、川口は「パフォーマンスだけで、本番でコケない(失敗しない)ように」と苦笑い。12年の松岡篤哉から猪俣康一、近藤龍徳と続く中部勢連覇は両者に懸かっている。
小林優香(21=福岡)が3番手まくりを決め、初制覇とともに4代目の女王に輝いた。 梶田舞-石井寛子-小林優-小林莉子-奥井迪-山原さくら-石井貴子の順で周回。赤板から上昇した奥井に石井貴が続いた。打鐘で奥井が先行態勢。前受けした梶田が石井貴に絡んだ。 最終ホームで石井貴がインの梶田を押し込み、梶田は後退。逃げる奥井-石井貴の後位に追い上げた小林優が2角でスパートした。これを石井寛-小林莉で追走。4角で奥井をまくり切った小林優が、後続を完封して押し切った。 石井寛が流れ込んで2着。奥井の番手から3着に入った石井貴は失格し、小林莉が繰り上がった。 2車単(1)(6)は1010円、3連単(1)(6)(4)は1万1530円。 (注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)
【木村重成のオレに任せろ】 初日メーンのスーパースター王座決定戦トライアル(SS王座戦TR)の11Rは中村雅人(34=船橋)がトップスタートからそのまま押し切り落車明けの不安を一掃。12Rは好スタートの青山周平(31=船橋)がそのまま逃げ切った。2日目は1~10RでSSシリーズ予選。11、12RでSS王座戦TRが争われる。「オレに任せろ」の木村重成は12Rの中村が連勝を飾るとみた。 ◆12R 1枠中村雅人がスタート先制から押し切る。初日11Rは前節飯塚の優勝戦で落車した影響を払拭(ふっしょく)する逃げ切りだった。「落車の影響でクラッチの調整をして、むしろスタートが切れるようになりました」。災い転じて福となった感じだ。 落車といえば、中村には自身の成長を促す出来事があった。12年川口のSS王座戦TR最終戦12Rで1周4角で内から攻めた際に有吉辰也、久門徹を落車させ、他車落車原因者となって反則
賞金ランクトップの寺田千恵は、いの一番で抽選に臨んだ。 本命は65号機。しかし、引いたのは…66号機。1番違いに肩を落とした。「別にこのエンジンが悪いとかじゃない」と話しつつも、「65じゃなくて66かぁ~」と苦笑いした。「なるようになるさっていう思いでいきます」。今年8回優勝と底力は確か。気持ちを切り替え初戦に臨む。
地元の女子レーサー益春菜が、スタート巧者の本領を発揮した。 初日5Rは6枠から1周1角を2番手で進入し、バックで逃げた1枠の岩科州をまくって鮮やかに逃げ切った。「展開をつくれたのが大きかった。オーバーホールをしたけど、いい時と比べると足りない」。好発進したが、エンジンを組み直した効果はそれほど表れなかった。2日目3Rはセット調整で上積みを図る。
【海老ちゃんの厳選2本】 ◆12R 初日の永井はスタートの不利が敗因だ。それでも、最後方から追い上げた足は光った。前節伊勢崎で跳ねを解消したのでエンジンの整備に集中できるのは大きい。センター枠から主導権を握って機力を前面に押し出す。相手は初日に圧勝した中村が有力だ。(5)(1)の1点勝負。 ◆11R 枠順が好転した木村が、スタートで内から突っ張って逃げに持ち込む。交換したヘッドに合わせれば前進が見込める。安定感がある高橋、新品ヘッドに交換する金子、初日快勝の青山が相手。(1)(6)、(1)(8)、(1)(5)の3点。
【藤代信也のGP・3番勝負】 ◆11R:ガールズグランプリ 山原さくらの大駆けに期待する。 前走・小倉オールガールズシリーズでの動きの良さは出色だった。注目の小林優香が連日後方に置かれる一方、前前から仕掛けて予選を連勝。小林を上回る12秒4、12秒2の上がりタイムからも、充実ぶりがうかがえた。決勝こそ中村由香里の差し足に屈して2着だったが、小林(3着)を後手に回して先まくりと内容は文句なしだ。 秋に3場所連続の完全Vを飾るなど、下半期の勢いは、このメンバーに入っても引けを取らない。持ち味のダッシュとスピードを生かして押し切る。 3連単で(5)-(1)(2)(3)(7)-(1)(2)(3)(7)(6)。小林優香と奥井迪の逆転を一考して(1)(2)-(5)-(1)(2)(3)(7)(6)を押さえたい。
ガールズグランプリの小林優香が、リベンジの舞台にやってきた。 大本命で当然の強さを誇った昨年は、まさかの3着に悔し涙が止まらなかった。「勝つために、ここに来ました」。1着を取る競走しかない。「負けた競走には、すべて反省点がありますが去年のGPで勉強したことを生かす1年でした」。昨年12月の当所オールガールズでは上がりタイム11秒7のまくりで圧勝V。それ以上の強さを見せつけ初戴冠だ。
【ヤマコウの時は来た!】 ◆11R:ガールズグランプリ 今年のガールズGPは奥井迪を指名する。昨年デビュー以来、先行一本で破竹の勢いのように見えるが、努力を重ねてここまできた。 学生時代にアルペンスキーをしていたが卒業とともに引退。中学校の保健体育の教師をしていたが、やはり体を動かした職業に就きたくてガールズ転身を決めた。そこで12年の京王閣GPを見る機会があった。自転車に乗り始めて間もない頃だ。豪雨の中、村上義弘の優勝を見て感動し、先行で戦う決意をしたらしい。 競輪学校時代も、あまり注目されず、自分が一流になれるかどうか不安になる日もあった。それでも、先行で戦うという気持ちがぶれずに、ここまで走っていることは素晴らしい。 記者会見で「先行を貫いて優勝したい」と言った選手はただ1人。みんなバックを持っているが実質は先行1車だ。「先行1車は黙って買え」という競輪界の格言通り買ってみたい。(日
【大上悟・オレに任せろ】 ◆11R:ガールズグランプリ 主役は大会連覇を狙う梶田舞だ。昨年同様に、最強の小林優香を撃破したシーンを再現する。 大舞台へ最大の試練を乗り越えた。10月12日、バンク練習中の落車で尾骨骨折、右肩関節脱臼、両眼内膜出血、左顔面打撲などの大ダメージを受けた。11月28日に練習を再開したが「治療の検査で腰のヘルニアも判明して、間に合わないかも」と満身創痍(そうい)の状態だった。 だが、驚異的なリカバリー能力を発揮した。前場所のいわき平は奥井迪、石井貴子のGPメンバーとの前哨戦。梶田にとって試練の再起戦だった。奥井がGPへ先行日本一の脚力を発揮するが、G前とらえて完全V。「あの3走で何とかなる」と不安を一掃した。 シビアな位置取りで最終的には逃げる奥井の後位を奪取。まくる小林優の動きに合わせ、奥井後位から発進して2年連続の女王の座を奪取する。
【30日11R:KEIRINグランプリ・こう戦う】 園田 選手になったかいがあった。京王閣では1着が取れている。単騎戦で。 新田 G1を勝つという目標を達成できたし思い通りの調整ができた。自力。 神山 取手はひざ痛が出て休んだが、自分なりに仕上がった。関東の3番手。 稲垣 夢だったGPの舞台に立てて光栄。計画通り順調に来た。自力で勝負。 武田 夏場から考えた通りの練習ができた。自分が関東の一番前で自力勝負。 浅井 今までのGPとトレーニング方法を変えてきた。自力を出せる足はある。 山崎 調子は良くも悪くもない。新田はダッシュがいいのでまず付いていく。 平原 物足りない1年だったが直前は計画通り練習できた。武田さんを信頼。 村上 伊東G3前にハードに追い込んだ。稲垣。人の後ろで迎えるGPは初。
30日のKEIRINグランプリで最も作戦が注目されるのは、自在性がある浅井康太(31=三重)だ。単騎戦で好位確保から一発を狙う。 前走の佐世保G3は特選1着、優秀8着、準決8着。決勝進出に失敗して途中欠場した。しかし、浅井に悲壮感はなかった。「人は着順だけ見て判断するかもしれないけど、自分の中では感触がよかった。十分手応えはあった」と納得顔で振り返った。 今回で5年連続のGP出場でも、これまでと違う点は単騎の戦いになったこと。援軍なしはハンディかもしれない。しかし、人任せにせず、仕掛けたいところで遠慮なく踏み込めるのはメリットでもある。平原康多を制して自力を選んだ武田豊樹、御大・村上義弘を従えた稲垣裕之はともに仕掛ける使命感がある。両者の間隙(かんげき)を突けば、浅井にもチャンスは訪れるはずだ。 11年のオールスターを最後にタイトルから遠ざかっている浅井はGPメンバーを見渡し「みんな強いで
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