プロローグ~連載を始める前に~ 皆さんには,企画書1本で,顧客を振り向かせたり,唸らせたり,感動させた経験があるだろうか? また,制作したWebサイトで,顧客を舞い上がらせたり,驚かせたり,感激させた経験はあるだろうか? そのような体験に,企画力は不可欠だ。技術仕様の理解や制作技術の習得以上に重要だ,と言っても過言ではない。 だが,現状はといえば,どうだろうか。 美辞麗句を並べたパワーポイントによるプレゼンテーションや,美しいトップページのラフデザイン,さらに短納期低予算が評価されて,受注確定。その結果は,理念が見えない企業紹介。素通りする経営方針。お決まりの項目だけのデータベース検索。良く言えば「標準的」悪く言えば「ありきたり」。「何か」が足りない。 足りない原因は,顧客と制作者の間の顕著なヒエラルキーにある。顧客の希望だけを落とし込んだ企画書,顧客からの原稿そのままのテキスト。制作者側
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