小惑星「1999 JU3」に着陸する「はやぶさ2」のCGイメージ ※イラスト:池下章裕 いよいよ11月30日の「はやぶさ2」打ち上げが目前に迫ってきた。世界で初めて小惑星に着陸して微粒子を持ち帰った「はやぶさ」の後継機にあたる。初代「はやぶさ」は小惑星イトカワに着陸してサンプルを収集し、約7年・60億キロに及ぶ旅を経て2010年に地球へ帰還した。その偉業は世界中から称賛され、3本も映画が作られるほど盛り上がったのはご存じの通り。 だが、その挑戦は終わってはいなかった。今回「はやぶさ2」の打ち上げは、一連のプロジェクトの第2幕にあたる。もともと「はやぶさ」の打ち上げは、「太陽系の起源を解明し、地球や生命誕生の手がかりを得る」という壮大な研究テーマのいわば序章だった。イトカワを目指したのも、太陽系が形成された当時――小惑星が衝突を繰り返し、地球のような惑星に成長する過程――の姿をとどめている