「だってマーケティングはプロフィットセンターじゃないだろ?」――。 こう言われて、ムッとしないはずがない。そのときは気持ちがはっきりと顔に出ていたようで、相手は発言した後に、思わず一歩退いていた。 10年ほど前にGEヘルスケア・ジャパンでマーケティングの責任者をしていた私は、月例営業会議の後にこのひと言がきっかけで、技術部長ともめたことがある。 ここでいうプロフィットセンターとは、文字通り「プロフィット=利益」をどれだけ上げたかを計算される部署のことだ。利益を生むための「収益(Profit)」と「コスト(Loss)」が両方計算されるため、社内的にはPL部門とも呼ばれていた。 プロフィットセンターの代表は営業部門だが、客先での修理やパーツ販売によって収益がある技術部も自身をプロフィットセンターと呼んでいた。そして「マーケティングがプロフィットセンターじゃない」とは、「マーケティングは、会社の