平壌、朝6時。異常なほどの静けさに包まれた朝の空気を打ち砕いたのは、街中のスピーカーから流れる、不快で耳障りな「どこにいらっしゃるの、将軍様?」という曲だった。 「職場、家、街中、北朝鮮のいたるところで音楽が流れています」。カリフォルニア大学バークレー校の政治学教授であるダレン・ズック(Darren Zook)はそう語る。「北朝鮮のテレビ局は全て国営で、プロパガンダ発信源になっていますが、1日中放送しているわけではありません。番組がないときには、プロパガンダ音楽を延々と、何時間もぶっ通しで流しています。市民の義務として、テレビは常につけておかなくてはならない。だから、彼らは音楽を自然と聴かされてしまう。つまり、常に国家の存在を意識させられているわけです。行動の条件付きですね。音楽によって、体制はいつでも見ている、と思い出させているのです」 この国において流行した音楽は、時代を問わず、常に時
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