「デフレ」がなぜいけないのか、ぼくには分からないのです。 物価が下がって喜ぶ人が大部分ではないでしょうか。 収入が頭打ちで、押さえつけられているのですから、モノの値段が安い、安くなるのは助かります。 ですから、僕は困らないのですが、他に誰か困る人がいるのだ、と考えてみます。 例えば有利子借入金をたくさん抱えている企業はどうでしよう。 インフレになれば貨幣価値が下がります。 借金の額面は同じでも、実質的な負担が減るのです。 仮に1974年(昭和49年)の狂乱物価(インフレ)の時のように、日本国内の消費者物価指数が23%上昇したらどうでしょう。 貨幣価値はその逆数で低下しますから、企業は大助かりです。 では誰が困るのか。 収入の上がらないごく普通の庶民です。 インフレは強者が弱者から強制的に利益を取り上げる(移転する)収奪だとすることができます。