「食料自給率を上げる必要は無い」と主張する人たちがいる。輸入すればいいじゃないか。仮に、万一食料が輸入できないような事態になったとしたら、食料以外の資源も輸入できないはずなので、それらに依存した食糧自給もどのみち出来なくなるのであり、食料自給率だけ上げることに意味などない。そんなことにならないように諸外国と友好関係を保つことこそ重要だ、というような主張だ。 ここには、「なぜ日本の食糧自給率が下がってしまったのか」という視点が無い。そこに腹が立つ。 なぜ日本の食糧自給率が下がってしまったのか。要するに商売にならないからである。成果物であるところの農産物の価格が安すぎてビジネスとして成立しておらず、後継者を育てる余裕がない。その結果、どんどん廃業して食料自給率が下がる。 さて、この問題は、「輸入すればいい」で片づけてよい話なんだろうか? 似たような話はいろんなところにごろごろしている。労働力不