典型的なしもやけは、痛みを伴う皮膚の微小血管の炎症で、何度も寒さにさらされるせいで発症する。新型コロナのパンデミックの初期には、しもやけの症状を呈する患者が急増した。その原因が新型コロナウイルスなのかどうか、医師たちは首をかしげた。(PHOTOGRAPH BY SCIENCE SOURCE) 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生後の数か月間に、リサ・アーキン医師は、これまでにないほど多くの腫れて変色したつま先を診察した。 アーキン氏は、米ウィスコンシン大学マディソン校の小児皮膚科医だ。例年なら、年間に診察する凍瘡(とうそう)、いわゆるしもやけの患者は2人ほどしかいない。ところが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最初の波が発生した2020年4月には、30人のしもやけ患者が受診した。「オンライン診療でも対面診療でも、救急外来は、つま先が紫色になり、腫れや水疱、不快
![「コロナのつま先」の謎、コロナと同時に急増でも検査は陰性](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/98a93f3ef650490857c48bbce46dd0789a016fa6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnatgeo.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fnews%2F22%2F040400153%2Fph_thumb.jpg)